「よい・わるい」を判断するときに、倫理のことば(行動規範)を使うことができます。 |
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(2007年6月11日改定) それぞれのことばがよいか(適切か)どうかを、背理法のような考え方で確かめることができます。 規範が適切かどうかの検証例 ┌ 守る社会─── 事故が少ない─ よい (適切) 交通規則─┤ └ 守らない社会─ 事故が多い── わるい(不適切) 行動が適切かどうかの判断例 例1:義賊(貧しい人に与えるため、金持ちから金を盗む) 規則を守れ ××─┐ 社会的不平等を是正せよ ○○ │ 生命・自由・財産を侵すな ×× │×(不適切) 他人に迷惑をかけるな × │ 困っている人を助けよ ○ ─┘ 例2:滅私奉公(地球を救うため、巨大隕石に突入する) 自分に危害を加えるな ××─┐ 種・環境・資源を未来に継承せよ ○○ │ 幸福の総和を最大にせよ ○○ │○(適切) 他人の幸福に配慮せよ ○ │ 社会に貢献せよ ○ ─┘ 例3:喫煙(混んでいる食堂でタバコを吸う) 生命・自由・財産を侵すな ××─┐ 他人に迷惑をかけるな × │×(不適切) 他人の幸福に配慮せよ × ─┘ 行動が適切かどうかの総合判断例 ┌正しく集める──信頼される制度──よい(適切) 年金─┤ └不正に免除する─信頼されない制度─わるい(不適切) 年金を不正に免除する 規則を守れ ××─┐ 偽りの約束・契約をするな ×× │ 生命・自由・財産を侵すな ×× │×(不適切) 愚行をするな × │ 他人に迷惑をかけるな × ─┘ 事 例 映画「アルマゲドン」 映画「タイタニック」 参考文献 〔1〕草野耕一:日本人が知らない説得の技法,講談社. 〔2〕加藤尚武:現代倫理学入門,講談社学術文庫. 〔3〕加藤尚武:環境倫理学のすすめ,丸善ライブラリー. 〔4〕竹内靖雄:経済倫理学のすすめ,中公新書. 〔5〕星野一正:医療の倫理,岩波新書. 〔6〕J.O.アームソン著,雨宮 健訳:アリストテレス倫理学入門,岩波書店. 〔7〕前田英樹:倫理という力、講談社現代新書. 〔8〕星野 勉・三嶋輝夫・関根清三編:倫理思想辞典,山川出版社. |
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